こんにちは、藤中です。最近、子供の絵本に自分の場所を侵食されています。
さて、デザインしていると、行き詰まったり、ネタ切れしてしまうことがありますよね。
そんなときは、絵本を参考にするのはいかがでしょう。
絵本は子供にも理解できるよう、単純な絵と文字で構成されています。
普遍的な表現が多く、デザインの参考になることも多いのです。
今回は無数にある絵本から、“定番”といえるもの。特にグラフィックが優れていたり、発想のヒントになりそうなものを選んでみました。
はらぺこあおむし
エリック・カール
世界中で3,000万部以上売り上げているベストセラー。1969年出版だが、古さをまったく感じさせない形や色使いと、普遍的なストーリー。
ちいさなうさこちゃん
ディック・ブルーナ
ミッフィーという名前の方が有名ですね。ブルーナの絵本は、単純化された形と限られた色が特徴。デザインの原型であり一つの到達点といえます。
きりのなかのサーカス
ブルーノ・ムナーリ
グラフィックデザインそのもの。デザインの参考書としてどうぞ。
アンジュール ある犬の物語
ガブリエル・バンサン
鉛筆デッサンだけ描かれた絵本。文字がなく、さらっと見れる。最後にさわやかな感動が。シンプルな絵で、見る人の想像力を引き出している。
きんぎょが にげた
五味 太郎
メリハリある色彩やシンプルな造型、ちょっとしたサプライズがある内容。発想のヒントになるかも!?
スイミー
レオ・レオニ
教科書にも載っている有名絵本。あらためて見直すと、スイミーの黒をアクセントカラーに、とてもうまく画面構成されていることがわかります。版画か水彩でしょうか。絵もかっこいい。
あさになったのでまどをあけますよ
荒井 良二
とにかく絵が上手い。上手いにもいろいろありますが、荒井 良二さんの絵は、多くの人に受け入れられています。私も荒井さんの絵、好きです。
ジスイズロンドン
ミロスラフ・サセック
懐かしい絵柄のリッチな観光ガイド。ロンドンに行きたくなる。
アライバル
ショーン・タン
絵がすごい。デザインの参考というより、世界観に入り込むことで、頭をリセットできる作品。
ワークマンステンシル
三浦 太郎
絵本? なのかな。造型がおもしろい。ピクトグラムづくりの参考に。
最後に。
絵本は日本だけで年間2,000~3,000冊が発売されます。ボローニャの原画展や、世界的な賞もあり、とても奥深い世界です。
デザインに関わる者として、これからも、動向をチェックしていきたいですね。
今回とりあげなかった仕掛け絵本にも、面白いものがたくさんあるので、いずれ紹介したいと思います。