Webサイトに載せる動画は適切な圧縮で軽量化しよう。


Webサイトに動画を載せる場合、YouTubeを埋め込むのが一番ラクで軽くて確実です。
でも、デザインの都合やブランディングの理由で、サーバーに直接動画を置いて再生するケースもあると思います。

そのとき気をつけたいのが「動画が重すぎないかどうか」。

動画が重すぎると…

  • 読み込みが遅くて見られない
  • スマホユーザーの通信量が増える
  • サーバーに大きな負荷がかかる
  • 表示速度やSEOに悪影響が出る

動画を軽くするには「3つの数値」を意識!

Web動画の最適化は、主に以下の3つの指標でコントロールします。

1. 解像度(px)

用途推奨解像度
フル画面・PC用1920×1080
小さめの動画1280×720
背景動画・装飾用854×480 など

目安として1920×1080(フルHD)で十分です。

2. フレームレート(FPS)

推奨値用途
24〜30fps一般的な動画、説明用など
~60fpsゲームや激しい動きの動画

Webでは30fpsで十分です。60fpsにすると容量がかなり増えるため注意が必要です。

3. ビットレート(kbpsまたはMbps)

画質とファイルサイズを左右する最重要項目です。

解像度推奨ビットレート
1920×10802000~5000 kbps(2〜5Mbps)
1280×7201000~3000 kbps
854×480600~1500 kbps

ビットレートは、動画内の動きの激しさによって変える必要があります。
実際に再生して「違和感がない範囲」でなるべく下げましょう。

圧縮・変換する方法は?

編集ソフトを使っている場合(Premiere / DaVinci Resolve など)

書き出し時に以下のような設定を行いましょう:

  • 形式:MP4(H.264)
  • 解像度:1920×1080
  • フレームレート:30fps
  • ビットレート:3000kbps(CBRまたはVBR)

手元に動画ファイルがある場合(変換ソフト使用)

HandBrake(無料)などの動画変換ツールを使って再圧縮も可能です。

おすすめの設定:

  • Format: MP4
  • Video Codec: H.264
  • Constant Quality: RF20〜23(もしくはビットレート指定)
  • 音声:AAC 128kbps など

WebM形式について

webサイトに最適な動画形式として、WebM形式があります

WebM形式は、Googleが開発したオープンな動画フォーマットで、MP4よりもファイルサイズが小さくなることがあります。
特に背景動画やループ再生の用途など、装飾的な動画にはWebMの利用もおすすめです。

特徴内容
拡張子.webm
コーデックVP9(またはAV1)、音声はOpus/AACなど
メリット高圧縮で軽量、透明背景の動画も可能
デメリットSafari(iOS)など、一部ブラウザで再生不可(Safari 17.4で対応)

最後に:画質と軽さのバランスを取ろう

Web用の動画は「できるだけ軽く、でも荒くならない」バランスが大切です。
ただ高画質なだけでは、逆にサイトのパフォーマンスやUXを損ねる場合もあります。

まとめ

  • MP4(H.264)で出力する
  • 解像度は1920×1080が基本
  • FPSは30前後、ビットレートは2〜5Mbpsを目安に
  • 編集ソフト or 変換ソフト(HandBrake等)で調整
  • 動画の動きに応じてビットレートを調整!
  • WebMは軽量・透明背景動画に便利だが、古いiOSなどに対応していない