男性が宝塚歌劇団を楽しむ方法。

田村さんブログ2

こんにちは田村です。

突然ですが、男性のみなさん・・・・・

最愛の娘から
「お父さん。宝塚が観たい!」

愛しい彼女から
「ねえ、明日の私の誕生日、宝塚が観たいな。」

そんな重い重い言葉を投げかけられたことはないでしょうか?

心優しいあなたは、きっとこう答えることでしょう。

「うぅふぅぅん。い…いいね。いこう! いこう」

喜ぶ娘や彼女の顔を見てしまった今、もう引き下がることはできません。

でも、安心してください。
41歳。中年真っ盛りの私田村が、皆さんを救済すべく、
宝塚はもちろん、ミュージカルなどに一切興味がない男性でも宝塚を何とか楽しめる方法をご紹介しようと思います。

※生粋の宝塚ファンの皆様。
この先宝塚ファンの皆さんにとっては、
当たり前で、生ぬるい情報の羅列が始まります。
あくまでも宝塚を知らない男性の為の、初級中の初級の情報です。
どうぞ、温かい目で見ていただければ幸いです。

馬子にも衣裳。少しいつもと違う服装にしてみては?

では、早速宝塚に出かけようと思うのですが…

40歳超え、腹も出て、口臭もひどいオヤジ真盛りの私。
このような姿で、花の都に足を踏み入れることはできません。

田村亘41歳オヤジ真盛り

そこで、まずは宝塚にふさわしい格好に着替えてみてはいかがでしょうか。
いつも着ているパーカーを襟付きのシャツに。
ネクタイは蝶ネクタイに…いつもと少し違う自分に武装し、戦場へと立ち向かってみてはどうでしょうか?

宝塚武装

私もハットと蝶ネクタイを武装! 準備は万端です!
決して正解の服装ではないですが、少しだけテンションを上げることができますよ。

※実際宝塚に行ってみると、普通の服装の男性がほとんどでした。むしろ私は浮いていましので、服装についてはいつものお洋服で十分だということを付け加えておきます。

無知は罪なり。宝塚の基礎知識を知っておこう!

宝塚を鑑賞するにあたって、まずは多少知識を持っていたほうが良いです。
基本中の基本程度で良いので、これからご紹介する程度の知識はあったほうが楽しめるのではないでしょうか。

宝塚は(当たり前ですが)女性だけで編成された歌劇団。

宝塚歌劇団には5つの組がある(花組、月組、雪組、星組、宙組)

各組には其々特長があるようなので、抑えておくとよいでしょう。

  • 花組:「ダンスの花組」宝塚らしい男役、娘役を排出する、宝塚歌劇団創設当初からある伝統ある筆頭の組。男役の可憐なダンスは宝塚の代名詞。
  • 月組:「芝居の月組」花組同様宝塚歌劇団創設当初からある組。芝居に強いスターが多く、現在テレビや映画などで活躍している、大地真央、天海祐希、黒木瞳、壇れいなどそうそうたる女優を輩出している。
  • 雪組:「日本物の雪組」宝塚の日本物は雪組と言われるくらい、幾多の名作を生み出している。日本舞踊の卓越した所作など情緒あふれるお芝居が楽しめる。
  • 星組:「コスチュームの星組」ファンタジーやヨーロッパ物など、最も艶やかな衣装が楽しめる組。
  • 宙(そら)組:「コーラスの宙組」1998年に設立した最も新しい組。コーラスやアンサンブルを得意する。また背の高い格好がよいスターが多いことも特徴。

厳格なトップスター制度

宝塚歌劇団には「トップスターシステム」というシステムがあります。男役の1番手を「トップスター」として各組の頂に置き、娘役の一番手を「娘役トップ」、男役の2番手、3番手がその脇を固める形で舞台が作られます。トップスターは80名前後で構成される各組の頂であり、トップスターになる人によって、その組の性格やカラーも決まってくるようです。

少なくとも観に行く舞台の組、トップスター、娘役トップが誰なのかを事前に調べておくとよいのではないでしょうか。

組やスター達の顔ぶれはこちらで確認できます。

スター | 宝塚歌劇公式ホームページ

キョロキョロするのは厳禁。落ち着いて劇場へ向かおう

男たるもの落ち着きが肝心。
道中、宝塚独特の雰囲気に飲まれないよう、
事前に劇場までの道順を把握し、しっかり彼女をエスコートしましょう。

阪急宝塚駅を降りたら出迎えてくれる銅像。

駅前の宝塚銅像

劇場へとお客様を導く「花のみち」

周りに宝塚ファンご用達のお店がたくさんあるようです。
中でも「ルマン・サンドウイッチ花のみち店」のサンドウィッチは宝塚のスターの方々にも人気だとか…。
是非立ち寄ってみてください。

ルマン・サンドウイッチ

花のみち

花のみち

足元のアトムタイル

足元にアトム

足元にアトムが! 宝塚市は、日本を代表する漫画家、手塚治虫氏の出身地です。

オレンジ屋根の劇場が見えてきた!

劇場の周りの建物が大劇場トーンに!

劇場の周りの建物が大劇場の外観と合わせて設計されています!

到着!

ここで服装を間違ったことに気づく!

ここで服装を間違ったことに気づく!

男は黙って並ぶべし! 事前にチケットが無ければお得な当日券を狙おう。

当日や前日に「宝塚に行きたい!」と無茶を言われた時や、チケットを事前に買いそびれたとしても大丈夫です。そこそこ人気の公演だとしても、当日券、立ち見券が発売されます。

しかも、そのチケットはとてもリーズナブル。
「ミュージカルなどにお金を掛けたくない!」と思ってしまう男性の方でも、納得してご購入いただける金額なんです。

通常のチケット
・宝塚大劇場
SS席:12,000円 S席:8,300円 A席:5,500円 B席:3,500円

・東京宝塚劇場
SS席:12,000円 S席:8,800円 A席:5,500円 B席:3,500円

中々の高額ですね。そこで、当日券と立ち見がねらい目!

当日券・立ち見
・宝塚大劇場
当日B席(2階席17列目:2,000円 立ち見:2,500円
・東京宝塚劇場
当日券 2階席16列目:2,500円 立ち見:1,500円

宝塚歌劇団の舞台が、なんと1,500円~2,500円で見れてしまうのです!
特に宝塚大劇場の当日B席は立ち見より安く、座席に座って観ることができちゃう超お得なチケットだったりします。

【注意】チケットの価格は公演内容により多少変わりますので、上記金額はあくまでも参考程度してください。

ただし、これらのチケットを入手するには、少し努力が必要。
11時公演は9時30分、それ以外は10時から各劇場のチケットカウンターで先着順に販売されます。そのため、少し早起きして並ぶ必要があります。
しかし、並ぶ時は要注意。お父さんだけ早起きして代表でならぶことは、宝塚ではNGです。グループが揃わないと列に並ぶことができないので、「行きたい!」と言った張本人も是非道連れにして並んでください。

私も当日B席を狙って朝7:00から並びました。当日券のB席は80席程度。
何とか20番目くらい。何とか購入できそう!

既に20名以上の方が並んでいる。

既に20名以上の方が並んでいる。

当日券や立ち見券の残数は、Webサイトでも確認できるので、事前に確認すると安心ですよ。

当日券情報

地面に座ると冷たいので、御座やシートなどを持っていかれることをお勧めします。
御座やシートを列に並べておけば、前後に人に挨拶さえしておけば多少席を離れても大丈夫です。

どきっ! 私服のスター達が出入りする楽屋口。

宝塚大劇場の入り口からまっすぐ東側に、たくさんの人達が集まっている箇所があります。
カメラを抱えた方、プレゼントを持った方、列を作っている人々。そこは宝塚のスター達や関係者さんが出入りする楽屋口。
舞台に立つスター達の楽屋入りを待つ人々が集まっているようです。その中を颯爽とスター達が通りすぎる。
舞台とは一味違うタカラジェンヌを見ることで少しテンションも上がると思います。
並ぶことに少し疲れた時に、是非覗きに行ってみてください。

takara10

ただし、ここでも注意が必要。出入り、出待ちにも厳格なルールがあります。
そこは宝塚生粋のファンの方達にとっても大切な空間。スター達と接することができる貴重な時間なのです。
スターを見かけてもフラッシュをバシバシ焚いて写真を撮ったり、話しかけたりすることは厳禁です。
プレゼントやお手紙を渡すことなどもNGです。生徒さんにプレゼントを渡すことができるのは、ファンクラブの方達だけに許された特権です。
初めて宝塚大劇場の訪れたビギナーの方は、是非遠目からスターの姿をそっと見る程度にしておきましょう。

ここまできたら腹をくくろう! 劇場フロアは既に宝塚の世界

待つこと2時間30分。いよいよ劇場もオープンし、フロアへと足を踏み入れます。
館内はすでに宝塚一色の世界。上品なベージュの壁面、光沢ある赤い床、天井に飾られたシャンデリア。
男性には少しむず痒く、ちょっと居心地が悪い雰囲気かもしれません。
だけど、異国の美術館にでも来たと思えば何てことありません。
館内には、レストランや喫茶店、ギフトショップなど公演の前後に楽しめるスポットがたくさんあります。

そんな中でも珍しいのが、郵便局。

劇場内に郵便局がある!

劇場内に郵便局がある!

館内に「宝塚レビュー郵便局」という立派な郵便局があります。

「ベルサイユの薔薇」の切手や宝塚オリジナルのポストカードが販売されいる大劇場館内ならではの郵便局です。
最大のポイントは、店前のポストに投函した郵便物には宝塚オリジナルの消印を押してもらえます。
ラインダンスの可愛い消印。記念に是非投函してみてください。

takarazuka12

早速、素敵なハガキを購入し、消印を押してもらいました!

そのほかにも楽しめるポイントがいくつかあります。

トイレもやっぱり宝塚。

素敵なピクトグラム

素敵なピクトグラム

宝塚名物の温泉煎餅をはじめ、宝塚歌劇団関連のグッズやお菓子が多数売っている「レビューショップI」。
歯を食いしばってお土産も買ってみましょう。普段武骨なあなたが、会社に宝塚のお見上げを持っていったなら、女子社員がざわつくこと間違いありません。

takarazuka14

喫茶・軽食「ブライト」の天ぷら丼に入っている海苔には宝塚らしいプリントが!

takara15

「それでも、男がミュージカルなど生温いものが観れるかい!」とういう頑固なあなた。
そんなあなたにも、宝塚大劇場は癒しを与えてくれます。家族や彼女を劇場に送り出したら、ゆっくりお寛ぎください。

オープンカフェスタイルのリバープラザ「ウッディ」。
阪急電車の心地よい音を聞きながら、穏かに流れる武庫川と南ヨーロッパ風外観の大劇場を眺めつつ、ゆっくりと日頃の疲れを癒してみてはどうでしょうか?

takarazuka16

少し肌寒くなれば、館内に入り、館内のソファーでお昼寝なども贅沢な時間かもしれないですね。大きな窓ガラスから差し込む光が心地よいですよ。

takarazuka17

これぞ宝塚!圧巻の劇場です。

劇場へと続く「大劇場改札」をくぐってしまえば、もう観念するしかありません。
赤い絨毯の先に、宝塚の代名詞ともいえる大階段を彷彿とさせる大きな階段が目の前に飛び込んできます。

takarauka18

2階からの荘厳な眺めを見てしまった時には、完全に宝塚の世界に魅了されてしまっていることでしょう。
takarauka21

密かに楽しめるB席17列

いよいよ会場へ。私の座席はB席17列目。何と劇場の一番後ろの座席です。
「これじゃあ、誰が誰だか分からない。まあ、2000円なら…こんなものだな」と
しぶしぶ納得をして観劇することにしました。

takarazuka20

演じるスター達を斜め上から遠目で見下ろす形の座席ですが、
心配していた懸念事項はほとんど気になることなく楽しむことができました。

B制17列の魅力はこんなところでしょう。

    • 舞台全体を見渡すことができる。
    • トップスター制度をベースにしたお芝居やレビューなので、誰が主役で、その主役が今どこにいて、何をしてるのが分かりやすくストレスなく舞台に没頭できる。

※「ベルサイユの薔薇」など特別な内容でないときは、基本的に舞台は2部構成になっており、1部はお芝居、2部は大階段を活かしたゴージャスな歌とダンスが楽しめるレビューとなっています。

    • 少しですが、宝塚歌劇オーケストラの演奏する姿を見る事ができす。

※オーケストラの生演奏が聴けることも宝塚の舞台の醍醐味の1つです。

  • 何と言っても格安!

嗚呼、舞台を見たらノックアウト!

伊達に100年の歴史を持つ歌劇団ではないです。
ゴージャスで、分かりやすい一流のエンターテイメント。素直な気持ちで観れば、性別や年齢を超えてどなたでも楽しめるのではないでしょうか。

雰囲気を味わった初回。2回目は特定の生徒さんの名前や顔、歌声やプロフィールなども覚えて。3度目は「ベルサイユの薔薇」や「エリザベート」など人気の公演に。
など、野心も多少は沸いてくるのではないでしょうか。

今回初めて観劇した私ですが、私ももちろん…。

満足の含み笑い

満足の含み笑い

宝塚の後は男の時間へ!

娘や彼女の期待に応えことは満足だけど、こんな休日は男の休日として、失格だ!
宝塚の舞台を観劇した後でさえ、そう思ってしまう男性の方。安心してください。
最後に宝塚市にある男性が楽しめるスポットを2つ紹介します。

・手塚治虫記念館
漫画好き、サブカルチャーな男性にお勧めなのが、「手塚治虫記念館」
懐かし漫画やアニメを見たり、アニメ制作の体験もできる人気スポットです!
宝塚大劇場から徒歩2分程度で行けるので、是非足を運んでみてください。

手塚治虫記念館

・阪神競馬場
阪急宝塚駅から今津瀬線に乗って4つ目の駅「仁川駅」で降りれば、
阪神競馬場まで直通の地下道を通って5分程度。
可憐な女性たちの舞台の後は、男たちの夢を乗せた馬券を握りしめて
大声で叫んでみるのもよいのではないでしょうか?

阪神競馬場

まとめ

関西や東京に住んでいながら、宝塚歌劇を観に行ったことがない男性の方は非常に多いのではないでしょうか。
娘や彼女に「行きたい!」と言われた時は、二つ返事で「いいよ」答えてあげ、心に鞭打ってでも、是非足を運んでみてください。
もしかするとあなたの眠った何かが覚醒するかもしれないですよ。

ちなみに私が10歳の娘を連れていった演目は花組の「新光源氏物語」。
光源氏をご存知の方はお察しのことと思いますが、小学校5年生には、いささかドロドロしたお話。
観劇後「全然分からなかった」と憮然した表情の娘に対して、適当な回答ができずあたふたしてしまいました。
宝塚と言えども、観に行く演目は結構大事だとこうことだけ最後に付け加えさせていただきます。