混セ2015! プロ野球セ・リーグ ~タイガースが首位にいる理由は?~

混セ2015! プロ野球セ・リーグ ~タイガースが首位にいる理由~
セ・リーグは阪神タイガース、パ・リーグはオリックスバファローズファンの関西人かなゆーです。
今回は、かなりコアな内容になりますが、我らが阪神タイガースについて書きたいと思います。

“混セ”とはセ・リーグのペナントレースが混戦になっている状態。
(はてなブックマークより引用)

2015年のプロ野球、シーズンも後半戦に入り、パ・リーグでは福岡ソフトバンクホークスにマジックが点灯しました(9月7日現在マジック12)。

ところが、対するセ・リーグは9月に入ったというのに、どのチームになるか全く分からない激戦状態。
上位2チームが優勝争い、という展開はしばしばありますが、5ゲーム差以内に4チームがひしめく、まさに混セのシーズン。

阪神タイガースは現在首位ですが、数字を見ると決してリーグの中でも強いとは言えません。
その証拠に、得失点、本塁打、盗塁、打率、防御率のすべてが5位か6位(最下位)なのです。
阪神データ
キャプチャ引用:スポーツナビ

しかし、勝率、勝ち数は1位。
なぜ阪神が首位にいるのか…
ファンである私ですら疑問に思うこの現象について、2015シーズンを振り返りながら検証していきたいと思います。

※この記事は主に、タイガース視点で進みます。他球団ファンの方はご注意ください。

3月・4月 2015シーズン開幕連勝も、先行き不安。

開幕連勝でスタートダッシュに成功するも、4月終了時の順位は5位。先行き不安なシーズン開幕月となった。
開幕戦から連勝。面白い試合が続きました!
しかし、能見投手、メッセンジャー投手、藤浪投手が揃って不調。大差での敗北が続きます。
昨年調子が良かった投手陣なだけに、早くも今シーズンの行く末が心配な展開に。

3月27日 (中日戦)
10回裏、タイガースはマートン選手のサヨナラタイムリーで2リーグ制になって以来初の開幕戦サヨナラ勝ち。1941年の阪急戦以来、実に、74年ぶり。

3月28日 開幕2試合目(中日戦)
阪神先発岩田投手と中日バルデス投手の投げ合いは、9回終わってスコアは0-0。
しかし10回裏、阪神関本のサヨナラデッドボールという意外な形で試合が終わる。
ちなみに関本選手のサヨナラデッドボールは2度目。
前回(2012/5/27 西武戦)の動画。

5月 チーム不調の中、藤浪投手が復活! 一筋の光が。

ゴールデンウイークも先発ピッチャーの不調でテレビ観戦も気持ち良くできません。
5月3日は能見投手が6回5失点。中継ぎ投手もことごとく打たれ、3-10と大敗。
5月4日もメッセンジャー投手が6回に打ち込まれ7失点。3-7で敗北。
5月8日には藤浪投手が自己ワーストの7失点。3-8で敗北。
打線は、どうやら3点取るのが限界の様子・・・。

そんな中、藤浪投手の復活で希望の光が見える。
大量失点や、コントロール不調で広島・黒田投手と乱闘寸前になるなど、心配な点が目立った今シーズン序盤。しかし、そんな藤浪投手が大復活を遂げます。

5月14日(ヤクルト戦)
これまで1勝4敗だった藤浪投手が、1失点完投で久しぶりの勝利! 阪神も最下脱出。

5月20日(巨人戦)
前回の好投に引き続き、プロ初完封勝利! 完全復活にウキウキです。
藤浪投手のヒーローインタビュー「正直しびれました」
こっちもしびれました! 藤浪くんかっこいい!

6月 交流戦をリーグで唯一勝ち越す。そして、マートン選手復活!

岩田投手の完封勝利から始まったパ・リーグとの交流戦。メッセンジャー投手、横山投手も好投が続きました。相変わらず好調の藤浪投手は、5連勝。 さらに打撃陣は福留選手、ゴメス選手の2日連続ホームランも出たりと、好調の兆し。 6月20日にはホームランが出ていなかったマートン選手にも待望の第1号が出ました! マートン選手の復調には、前日の和田監督との面談(?)の効果があったとかなかったとか… マートン選手の今シーズン第1号。

7月 粘りを見せる阪神、首位へ!

7月、貯金がないのにもかかわらず首位に立つ珍現象が起こります。
7月後半になると貯金を増やし、貯金4で首位をキープしたまま8月に入ることができました。
印象的な試合は、31日の5点差を逆転した試合。

7月31日(ヤクルト戦)
先発は好調藤浪投手でしたが、初回に4失点と痛い立ち上がり。
しかし6回に福留選手のタイムリーで追いつくと、その後も3点を取り、5点差をひっくり返す逆転勝利。10-8で乱打戦を制しました。
だいたい、どのシーズンでもよく「この試合は重要だった、ターニングポイントだった」と言われるような試合がありますが、この試合はそれに近い物があったと思います。

8月・9月 ここにきて好調の阪神! 首位固めへ。

8月は高校野球開催のため、甲子園を明け渡して死のロードと呼ばれる長期ロードに出ました。 敵地でのゲームが続く苦しい時期のはずが、8月8日に単独首位に立ってから、9月7日現在まで、首位をキープしているのです。 その理由はどこにあるのでしょうか。 優勝に向けて、今年の阪神の強さのポイントを挙げてみたいと思います。

今年の阪神は、ここが違う!

    • 後半戦、調子を上げてきている投手陣

例年バテ気味の後半戦、能見投手、藤浪投手が二桁勝利。メッセンジャー投手も9勝と続きます。能見投手は8月に4連勝と、後半の追い上げが凄いです! 8月28日(ヤクルト戦) 藤浪投手、完封勝利!

  • ルーキーが活躍!

なんといっても注目の江越選手。長打力もある期待のルーキーです。
打率は2割弱ですが、超打率は3割後半。ホームランも5本打っています。

記念すべきプロ初ホームランの動画がこちら。

7月29日(中日戦)
ルーキー江越の同点ホームラン、勝ち越しタイムリーで3-2で接戦をものにしました。

8月23日(DeNA戦)
打つだけではなく、走れる江越選手。見事な走塁をし、この日のスポーツニュースの記事でも「神走塁」と紹介されています。
http://www.sanspo.com/baseball/news/20150823/tig15082305020005-n1.html

  • 「粘り」が違う

6月3日(ロッテ戦)
8点差リードで迎えた7回、一挙8失点で振り出しに。今までなら相手チームの勢いに飲み込まれてしまいそうなところですが、投手陣がなんとか踏ん張り、延長の末、鳥谷選手の犠牲フライでサヨナラ勝利!
「負けてはいけない試合」を落とさなかったという意味では、意味の大きな試合でした。この試合を機に、リードしていても油断大敵、という意識が強くなったのではないでしょうか。 8月30日(ヤクルト戦) 帰宅してテレビ中継をつけると8回表1-11の大差でビハインドの状態。このまま負けるだろうとすぐテレビを消してしまったのですが、その後結果を見てみると…8、9回の攻撃で7点を奪い、負けはしたもののかなりの粘りを見せたタイガース。 負けはしたものの、交流戦までは10点以上の大差で負けた試合も少なくありませんでした。それもあり、「前半戦までとは明らかに試合展開が違う…! これは残りのシーズン期待できそう。」と感じた試合でした。 応援する側も、最後まで諦めてはいけないですね!

    • 代打陣の勝負強さが違う

八木選手、桧山選手、と歴代代打の神様に引き続き、ここ数年活躍しているのが関本選手、新井選手、狩野選手。そんな中、注目したいのが狩野選手。チャンスに強く、ここぞという場面で決めてくれる選手です! 個人的にも昨年の日本シリーズでのタイムリーヒットは生で観戦していて、記憶に残っています。 8月13日(中日戦) この日はスタメンに抜てきされた狩野選手、決勝ホームランを打ちました!

残りのシーズン、優勝へ向けての戦い

2003年、2005年のメンバーと比べると、今年の阪神はいわゆる「スター選手が多い、とても強いチーム」とは言えないかもしれません。

しかし、今年の阪神の試合はとても面白い!
近年の阪神ではなかなか芽が出なかった若手選手の活躍、代打の生え抜き選手の勝負強さ、頼りになる助っ人外国人、守備で魅せる選手と、とても好循環な印象。ベンチの雰囲気もとても良い気がします。

高校野球を見ていても言えるように、やはり野球はチーム戦。チームの総力が勝るチームが優勝するはず。

球団創設80周年を迎える今年、チームスローガン「Go for the Top as One」のとおり、「as one」=「チーム一体」となって戦う阪神タイガース、リーグ優勝に向けて、ラストスパートを期待しています。
選手の皆さん、是非ともよろしくお願いします!