日本舞踊ってなに? 初めて伝統芸能を垣間見てきた。

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こんにちは。猫と一緒に寝ることで、体も心もあったかくなるディレクター、やまもっちゃんです。
たまたま日本舞踊のチケットをいただいたので、公演を見に行くことにしました。
日本の伝統芸能に縁遠い女子が日本舞踊をお伝えします!

そもそも日本舞踊っていったいなんなの?

ストーリーのある歌に合わせて、踊りで表現するものです。

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ミュージカルとも言えるかもしれません。
古くは文字を知らない農民が技術を伝えるために歌で後継しており、それを舞台芸までに高めたものが、能、狂言、歌舞伎などの伝統芸能です。
先行芸能である

  • 能=能面をつけたミュージカル。
  • 舞楽=楽器の演奏に合せて舞う。ストーリー性がある舞は少なく、型の美しさを楽しむものが多い。

などのエッセンスが含まれています。

使われる音楽は三味線が中心で、鼓、大鼓、笛などから成っています。
そこに唄や語りを組み合わせて情景や物語を作り出します。大太鼓によって波音・風音・雨音、お化けが出そうなドロドロドロ~みたいな効果音も表現されます。
そして「あうん」の呼吸で演奏します。

流派がいろいろあります。

日本舞踊の流派は「舞踊家の数だけある」といわれるほど多く、流派による違いは、地味・派手、古典的・進歩的などで分けられるようです。

たくさんある流派の中で五大流派と呼ばれる流派を簡単にご紹介します。

  • 花柳流(はなやぎ りゅう)
    組織力の強さで名取約1万5000名を擁する最大の流派。
  • 藤間流(ふじま りゅう)
    おおまかな振りの舞踊が特徴で、花柳流の細かい振付と対照的に比較されます。
  • 若柳流(わかやぎ りゅう)
    花柳界で発展したため手振りが多く、品のある舞踊。
  • 西川流(にしかわ りゅう)
    日本舞踊の流派の中では最も古く、300年の歴史をもつ。
  • 坂東流(ばんどう りゅう)
    単に踊るだけのそれではなく、作品を、常に演劇的にとらえ、“演じる”ことを大切に扱うところに特徴。壇密さんは板東流の師範の資格を保有しています。

誘われた時のマナー

友人に誘われてから、最初に私が調べたのは「日本舞踊 服装」です。
当初のイメージは、着物でお弁当とお茶を食べながら観劇。緑とオレンジのおにぎりせんべいみたいな色。
というのとは、全然違って、館内は飲食厳禁でした。
服装もワンピやジャケットでも十分のようです。
今回私は、手ぶらで観劇しに行きましたが、お友達が公演に出られる場合は、お花やお菓子、お祝い金などの準備があるとよいそうです。

今日の演目について

今回は五大流派の一つ若柳流の舞台。

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上に演目名、下が縁者さんの名前です。
太文字の方は有名な方! 見逃せません!!

公演時間は、11時30分の開演の後、18時まであります。

その中で、いくつものお話をいろんなスタイルで演じます。
これだけの長丁場なのでみなさんお知り合いの方が出たり、興味のある演目を見て、出たり入ったりします。
疲れたらちょっと休憩もできて安心しました。

私が見た演目

清元 文売り(ふみうり)

文売りとは、文字のかけない人のためにラブレターを売る仕事の人。恋文は縁起もので、買うと良縁を得るといわれていました。
二人の遊女が一人の男を取り合って、つかみ合いのけんかになり、騒動が大きくなたという物語を、”しゃべり”の技巧でおもしろく演じるものです。

清元「文売り」(検索ででてきたものですので、若柳流のものではないですが…)

常磐津 忍寄恋曲者(しのびよるこいはくせもの)

平将門の乱が平定された数年後残党狩りをしていた源氏方の大宅太郎光圀(おおやけたろう みつくに)が御殿でまったりしていると、京都の遊女という名乗る怪しい美女が近づいてきます。
実はこの美女は平将門の娘で、光圀は騙されたふりをして仲良くなりますが、途中で美女が平の関係者と分かり、二人は戦いに! 美女はガマを召還してにらみあいます。

演出が派手で見ていておもしろかったです。
パリやニューヨークに持っていき大絶賛された舞台です。

めぼしい動画がなかったため、歌舞伎公式サイト「歌舞伎美人」より画像を拝借

http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kyoto/2011/04/post_27-Printout.html

本日の感想

本当に全く何もしらずに右足の小指くらいを突っ込んだ日本舞踊の世界ですが、題材になるお話は、今と変わらぬ「恋い焦がれる気持」「嫉妬」「妖怪怖いよ」といった、とっつきやすい内容で楽しかったです。
ただ、その場で歌われる歌や口調からはまったくストーリーは読み取れません!!
事前に演目のストーリーは概要だけでもつかんでおくと、20000倍くらい楽しめ、見所も逃さないので、おすすめです。
着物でいくものというイメージがありますが、着物の方は全体の10%くらいでした。
みなさんも機会があれば、お気軽に観覧してみてください。
殺伐とした日常を離れ、優雅な気持ちになれます。