今話題の越境EC「Magento」って何？ | ネクストページブログ

最近ECサイトを納品することが多くなっていますが、EC-CUBEを使用したECがほとんどでした。
EC-CUBEは無料で使用できる上に、プラグインなどの拡張機能が多くありますし、実装で困った時には検索すれば日本語の記事がヒットすることが多いので、国内で多く使用されるのも頷けます。
しかしEC-CUBEは日本国内での使用が前提になっている箇所が多いため、海外向けのサイトを作ろうとした時に不足している機能が多いです。

例えば国内と海外では配送や決済方法が異なることが多いですし、言語も２つ以上を使用することもあります。
そうした時に活躍するのが、今回紹介する「Magento」というECプラットフォームです。

Magento自体がリリースされたのは2008年になりますが、現在25万サイト以上で使用されており、世界で最も使用されているECプラットフォームです。
昨年には新しいメジャーバージョンMagento2がリリースされ、ユーザ画面と管理画面ともに大きく変わりました。

越境ECに特化したシステム

越境ECの機能として多言語対応はもちろんなのですが、多通貨対応や海外の税率、配送料にも対応することが必要になってきます。
しかしEC-CUBEは国内向けのECであるため、こうした機能が充実しているとはいい難いです。
そうした場合にMagentoであれば越境ECに必要な様々な機能があるため、安心して導入・運営を行うことができます。
他にもメールマーケティングツールやカスタマーサービスツール、更には最近よく見かけるようになったオンラインチャット機能もあります。

柔軟なテーマファイル

テーマはページレイアウト（ヘッダーやフッターといった構成要素）やデザイン、js等といったサイトを構成するファイルをまとめたものになります。
商品情報や決済などのシステムに関するものは含まれないので、テーマを変えるとシステムはそのままでユーザからの見た目を変更することが可能になります。
また基本的にはレスポンシブデザイン対応なので、タブレットやスマートフォンでの見た目も最適化されます。

越境ECの場合、欧米とアジア圏でデザインを変えて最適なものにしたいという要望が発生します。
そうした時に、Magentoでは言語毎にテーマを変えることが簡単にできるので、市場にあったECサイトを作成することが可能になります。

無料の標準テーマでもキレイなのですが、販売されているものもあるので自分の気に入ったデザインから選択することも可能です。
ただし、Magento2に対応したものを選択する必要があるので、バージョン情報には注意が必要です。
TemplateMonster.com
themeforest

使いやすい管理画面

Magento2になって特に大きく変わったのは、管理画面の使いやすさです。
今までは機能が実装される度に管理画面へ追加されていたので、たくさんのメニューから探したい項目を見つけるのに慣れていても一苦労していたのですが、今回のバージョンアップでかなりスッキリした印象です。
最初はどこを触れば良いか戸惑うかもしれませんが、最新のEC-CUBEやWordPressといったCMSの管理画面を触ったことがある人であれば、すぐにスムーズに操作することができるようになると思います。

またECサイト（ユーザ画面）を様々な言語に対応させることができるのですが、管理画面も英語だと使いにくい場合もあると思います。
そういった場合は日本語にすることができるExtensionも用意されているので、日本で運営を行う場合も安心して作業をすることができます。

強力なキャッシュ管理機能

Magentoでは画面のレイアウトからシステムの設定まで、キャッシュという一次利用のデータに保存されます。
これは新着商品やランキングといった都度内容が変化する項目を、ユーザがアクセスする度にシステムで処理をしてから表示させるのではなく、すでに処理を行った結果をファイル（キャッシュ）に用意しておくことで、サイトの処理時間を短縮させて、アクセスを多く捌くことが可能になります。
Magento2では特に多機能のため、キャッシュを有効にしなければかなりサイトが重くなってしまいます。