
はじめに
WordPressサイトの移行、特にデータベースの引っ越しは一見ややこしそうですが、WP-CLI(コマンドラインインターフェース)を使えば、意外と簡単にできてしまいます。今回は、実際に私がWP-CLIを使ってデータベースを引っ越しした手順を紹介します。
環境情報
- 元サーバー:Xサーバー(PHP 8.1 / MySQL 5.7)
- 移行先サーバー:Local by Flywheel(ローカル環境)
- WordPress バージョン:6.2.2
- 使用ツール:WP-CLI, MySQL
- 作業環境:macOS Sequoia 15.4.1
ステップ1:WP-CLIのインストール確認
まずはWP-CLIが使えるか確認します。
ターミナルを立ち上げ、コマンドで確認。
wp --info
表示されればOK。なければ公式サイトの手順でインストール。
ステップ2:データベースのエクスポート
元サーバーのphpMyAdminで、データベース(backup.sql)をエクスポート。
ステップ3:移行先でWordPressをセットアップ(事前準備)
Local by Flywheelが使えるか確認。なければ公式サイトでダウンロードしインストール。
置換用サイトを1つ新規作成。
ステップ4:データベースのインポート
wp db import backup.sql
ステップ5:URLの書き換え(search-replace)
ドメイン名やURLパスが変わる場合は、これで一括変換。
wp search-replace 'https://oldsite.com' 'https://newsite.local'
変更後に確認:
オプション | 説明 |
---|---|
--dry-run | 実際には置換せず、何件ヒットするか試す |
--skip-columns=guid | guid カラムは置換対象から除外する |
--precise | シリアライズ対応を強化(やや遅いが安全) |
--include-columns=guid | guid カラムだけを対象にする(他のカラムは無視) |
--allow-root | rootユーザーで実行する場合必要(root以外なら不要) |
例)wp search-replace ‘https://old-domain.com‘ ‘https://new-domain.com‘ –skip-columns=guid –precise
おわりに
WP-CLIは慣れてくると、SQLで置換するよりミスも減り1サイトあたり5分で引っ越しできるようになります。今後もいろいろ試していこうと思います!