WordPress.comを触ってわかった「できること・できないこと」。

最近、仕事で WordPress.com を使う機会があり、普段の自前 WordPress(いわゆる WordPress.org)とは違う SaaS 型 WordPress の実務的な実態を体感しました。

この記事では、制作会社・実務者目線で WordPress.com(Business プラン以上) の特徴、できること、できないこと を整理しつつ、「どのプランを選ぶべきか」まで解説します。

そもそも WordPress.com とは?

WordPress.com は Automattic 社が提供する クラウド型の WordPress ホスティングサービスです。
自前でサーバーを用意したり、更新・セキュリティを管理したりする必要がなく、「WordPress をテーマ選んで作るだけ」に特化したサービスです。

WordPress.org(自分でインストール・運用する WordPress)とは違い、運用負荷が少なく、初心者にも使いやすい反面、制限もあるという性質を持っています。

WordPress.com のプランと料金

WordPress.com には複数の料金プランがあり、プランによって使える機能の範囲が変わります。
2026年現在の代表的なプランと特徴は次の通りです(公式価格ページ参照)。

◆プランと特徴比較

https://wordpress.com/ja/pricing/#lpc-pricing

プラン名月額の目安(日本円)主な特徴
Free(無料)0円基本的なブログ作成
Personal500〜1,280円前後独自ドメイン・広告非表示など
Premium900〜2,500円前後デザイン拡張、収益化など
Business2,900〜5,600円前後プラグイン追加・テーマ制限解除
Commerce5,220〜10,000円前後eコマース機能搭載
※価格は時期や支払い方法によって変わります。公式ページで随時確認してください。

WordPress.com で「できること」(Business 以上)

◆独自テーマの選択・編集

WordPress.com では多様なテーマを選択・カスタマイズできます。
Business プラン以上でテーマの選択肢が増え、サイトの見た目を自由に変えることができるようになります。
SFTPを有効にすれば、独自テーマの設定も可能です。

◆ プラグインの追加

Business プラン以上で、プラグインの追加が可能になります。
これは WordPress.com の大きな強化ポイントで、例えば以下のようなプラグインを導入できます。

  • SEO プラグイン(例:All in One SEO)
  • 多言語対応プラグイン(例:Polylang)
  • フォームプラグイン

ただし、 すべてのプラグインが100%動くわけではありません。
サーバー領域の制限や、WordPress.com の管理構造に依存するプラグインは正常に動作しないことがあります。

◆ステージング環境

WordPress.com の Business 以上のプランでは、ステージング環境が作成できます。
https://wordpress.com/ja/support/how-to-create-a-staging-site/
ステージングサイトを使うと、本番サイトと同じ内容の複製を作り、テーマ変更やプラグイン検証、表示確認 などを行うことができます。

  • 本番サイトとステージングサイトは同じストレージ割り当てを共有し、ストレージは半分ずつに分割されます。

WordPress.com で「できないこと」

◆ プラグイン

Business プラン以上で、プラグインの追加は可能ですが
DB操作(SQL実行)できるプラグイン等、インストールできないプラグインもあります。
また、WordPress.com 側で最初からインストールされている一部プラグインは、削除できません。
これはサービス側で必要とされる機能プラグインであり、ユーザー側で制御できない仕様です。
削除できないプラグインが思わぬ挙動をしている場合もあるのでご注意ください。

◆ステージング環境

  • ステージングサイトのアドレス (URL) は設定できない。
    ※本番サイトアドレスの前に「staging-[random-four-characters]」を付加して自動的に作成されます。新しいステージングサイトを削除して作成するたびに、ランダムな4文字の文字列が変更されるため、ステージング URL が同じになることはありません。
  • ステージングサイトの作成や削除はボタン一つで可能なため、お手軽な一方、作成後のステージングサイトに問題があった場合はこちら側で中を見ることはできないため、サポートに問い合わせるしかありません。
    チャットで問い合わせ可能ですが、海外の方と直接チャットとなるため、意思疎通が困難な時があります。履歴は残りますが、おそらくサポート対応の方も毎回変わるため点での質問になりがちな感触を何度か問い合わせて感じました。

ステージング小話

作成したステージング環境を公開させたくないというご要望をいただき、サイトの公開状態を「非公開」にしていましたが、ページ内の一部の画像が表示されない現象が出ました。
サポートに問い合わせた結果、サイトの公開状態を「非公開」ではなく、「公開準備中」にしてくださいとのことでした。Lazy LoadやCDN使用時「非公開」の時、機能しない時があるとのことです。
この結果にたどり着くまでにステージングの削除&作成を行ったり、まあまあ時間を取られたのでお気をつけください。

まとめ

制作会社として使用する際は、Business プラン以上を選ぶことをおすすめします。