ゲームで振り返るFlashの今までとこれから。


みなさんこんにちは。エンジニアの奥井です。

突然ですが、皆さんはAdobe Flash(以下、Flash)をご存知ですか? 
Flashはアドビシステムズ(以下、 Adobe)が運営する、動画やゲームなどを扱うためのWebブラウザ向けの拡張機能を主としたソフトウェアのことです。
かつては動きのあるウェブサイトを作るために使われたり、アニメーションやゲームの作成のために使われました。
しかし、Flash自体の問題や後継者の登場によってFlashは衰退し、開発元の Adobeですら手を引く事態となってしまいました。

この記事ではFlashの栄光から終焉まで、そしてこれからのことを私の好きなゲームを紹介しながら見ていきたいと思います。

ゲームで振り返るFlashの今までとこれから。

Flashの誕生、Adobe Flash Playerの登場

Flashが誕生したのは1996年。 フューチャーウェーブ・ソフトウェアという会社が、アニメーション制作ソフトとして「 Future Splash 」を開発。その後、マクロメディアという会社がフューチャーウェーブ・ソフトウェアを買収。その名前から「Flash」という略称をつけました。FlashはWebコンテンツの黎明期に多くの支持を獲得。当時としては「動くウェブサイト」というものが新鮮だったのです。

2005年に今度はAdobeがマクロメディアを買収。こうして「Adobe Flash」が誕生しました。同時にFlashのプレイヤーの名前が、皆さんのよく知る「Adobe Flash Player」となりました。

日本では2000年代前半(Adobe買収前)にFlashの全盛期を迎え、 優秀なクリエイターたちが素晴らしいコンテンツを量産しました。余談ですが、現在「秘密結社鷹の爪」などで人気を博するFROGMAN氏も2000年代初頭にFlashアニメーションを投稿し始め、注目を集めるようになりました。

このころ誕生したゲームとしては、 「艦砲射撃!」が有名です。2004年に公開されたこのゲームは、十字キーで自分の船を移動させて相手の弾をよけながらマウスで武器を使って相手を撃沈させていくというゲームです。そのシンプルなゲーム性とデザイン、さらに成長要素や複数の難易度でやりごたえも十分なゲームです。

制作したTANAKA_U氏は現役のゲームクリエイターで、最近でもバンダイナムコゲームスやCygamesのゲームの制作に携わり、2018年には 艦砲射撃! の新ステージを追加するなど、精力的に活動されています。

スマートフォンの主流化とFlashの弱体化

2000年代後半に入ってもYoutubeでAdobe Flash Playerの導入が必須だったことなど、Flashは活躍し続けていましたが2007年に転機が訪れます。

2007年にAppleがモバイル向けのオペレーションシステム(以下、OS)である「iOS」を発表。翌2008年には、Googleを中心にした団体であるOHAが「Android」というOSを発表。同時にスマートフォンの使用が急激に拡大。ウェブを見る環境が激変し、ウェブサイトがモバイルにも対応する必要が出てきました。

ただ、Flashはマシンパワーの低いモバイルデバイスにおいては動作が重くなったりセキュリティ面で問題が出ることが発覚し、またiPhoneにおけるFlashの処遇を巡りAppleとAdobeの交渉が決裂したことで、Apple側がiPhoneでFlashを対応させないなど不穏な雰囲気が流れてきました。

2010年にはAppleが(まだ正式に仕様が確定していないにも関わらず)HTML5を推奨するような文章を公開。GoogleもHTML5を推しだすなど、Flashの立場は弱くなっていってしまいました。

Flashのゲームはというと、それでもまだ多くゲームが発表されていきました。2012年初頭にYahoo!JAPANのコンテンツである「Yahoo!きっずゲーム」内の「くまのプーさんのホームランダービー!」がインターネット掲示板2ちゃんねるで話題となりました。

ゲーム自体は2008年にリリースされていたのですが、2012年の正月の時期にプロ野球の実況を主にする掲示板で野球ゲームであるこのゲームが発掘され人気が爆発しました。プーさんが森の仲間たち相手にホームランダービーをするという内容の子ども向けゲームだと最初はナメられていたこのゲームですが、実際は到底子どもではクリアできないような高難易度のゲームであり、理不尽なノルマ設定、打つことの難しい魔球の数々、なによりラスボスのロビンは今まで出てきた相手の魔球すべてを操ってくる始末であり、多くのプレイヤーを地獄に叩き落してきました。私はその前のティガーの前に撃沈しました。

Flashの終焉と、後継者HTML5

2016年ついにFlashはその役目を終え、Adobe Flashは「Adobe Animate」に改名することとなりました。2017年にはAdobe Flash Playerの2020年末でのサポート終了をAdobeが発表。すでにGoogle Chromeではデフォルトで Adobe Flash Playerの使用をブロックされるなど、今年末のサポート終了に向けて各サービスが対応しています。

そして、多くのFlashコンテンツはHTML5に移行しています。隆盛を誇ったFlashコンテンツはその多くが姿を変えるか、消しています。

艦隊これくしょん」、いわゆる「艦これ」は、プレイヤーが艦娘と呼ばれる、実在した軍用艦の擬人化キャラクターを集めて艦隊を編成し、敵を倒すシミュレーションゲームで、アニメやコンシューマーゲームなど多くのメディアミックスが行われている人気ゲームです。

このゲームも、2013年にFlashゲームとしてサービスが開始されましたが、2017年のAdobeの発表に合わせ、HTML5版の開発を開始。2018年にHTML5に移行しました。

おわりに

Flashについて簡単ではありますが歴史を解説させていただきました。

自分自身、多くのFlashの使われてたコンテンツに触れてパソコンが好きになり、そこからエンジニアを志すようになったので、自分のエンジニアとしての原点を再確認できたような気がしました。

Flashは完全にいなくなってしまいますが、HTML5を扱う者として、多くの人を感動させるようなウェブサイトやコンテンツを作るために、一層勉強しなければならないと思いました。

それでは、また次の記事でお会いしましょう。