初めまして!デザイナーのぴーさんです。
皆さんちゃんと眠れていますか?
忙しくなると、ついつい睡眠時間を削ってしまいがち…
今回は、見ているだけでうとうとしてしまいそうな
“眠り”の絵画を集めてみました。
世界でもっとも有名な”眠り”の物語—『眠り姫』
1作目は、ラファエル前派として活躍したイギリス人画家、
エドワード・バーン・ジョーンズの『眠り姫』。
1812年にグリム兄弟によって出版された、『眠れる森の美女』をモチーフに描かれた作品です。
ジョーンズは「いばら姫」をテーマにしていくつもの作品を描いており、
この作品の眠り姫のモデルは、彼の娘マーガレットが努めています。
花に囲まれて心地よさそうに眠る人々の姿が、物語の世界へ誘ってくれます。
眠りのうちに忍び寄る死—『夜』
次はスイスの画家、フェルディナンド・ホドラーの『夜』。
今作はホドラーが最初に手がけた大作で、
すべての人に平等に訪れる死を象徴していると言われています。
肉感のある肢体や、中央の男性の表情が生々しく、
匂いや寝息まで聞こえそうなリアリティが感じられます。
スイスの国民的画家が描く子供の世界—『木のベンチで眠る少女』
アルベール・アンカーによって描かれた1900年頃の作品、
『木のベンチで眠る少女』です。
スイスで生まれたアンカーは、一貫して故郷の町インスの情景を描きました。
農民の人々の生活や、山中の村でたくましく生きる子供たちの姿を多く描いています。
遊び疲れて、ついついお昼寝をしてしまったような、
女の子の自然な寝顔に、見ているほうも眠気を誘われますね。
繊細に描かれた母の横顔—『芸術家の母、眠る』
『芸術家の母、眠る』はオーストリアの画家エーゴン・シーレの作品。
クリムトの弟子であり、20世紀初頭のポートレイト絵画で最も影響力のある人物と言われています。
しっかりと結ばれた口元や、額に刻まれた皴などから
眠っている女性の性格まで伝わってきそうです。
砂漠に浮かぶ素朴な満月—『眠るジプシー女』
『眠るジプシー女』は、1897年にアンリ・ルソーによって制作された作品。
月夜の砂漠で眠る女性に、その香りに誘われたライオンが顔を寄せている幻想的な作品です。
ライオンには、食い殺すつもりはなく、
放浪のミュージシャンである女性は疲れを癒すために、深い眠りについています。
寓話なのか、はたまた眠っている女性が見ている夢の中なのか、
ルソー独特の不思議な世界観が絵画全体から伝わってきます。
終わりに
いかがだったでしょうか?
睡眠不足の自分に癒しをあげたくて書き始めた”眠り”特集だったのですが、
想像以上に多様なテーマをもつ作品が集まり、
“眠り”って奥が深いんだなと実感した次第です…。
人間は人生の3分の1を眠って過ごします。
起きている時間を有意義に過ごすために、
自分の睡眠について一度考えてみてよいかもしれません。
それでは、また次回の投稿でお会いしましょう!