神々の国しまねが誇る、「石見神楽」の魅力。

大蛇の写真です。

こんにちは。ディレクターの勝部です。
段々と肌寒い季節になってきましたね。

さて、入社して初のブログ投稿は、地元の伝統芸能について書きたいと思います。
少しでもこの記事を通して、地元の魅力が伝わればと思います!

神々の国しまね

タイトルの通り、島根県の出身ということで、田舎産まれ田舎育ちです。
土日祝日でもほとんど人が歩いておらず、夜22時以降は信号が消えて真っ暗になります。
自然が広がり、空気が綺麗で人が優しい、そんな島根県が大好きです。

ところで、島根県と言えば出雲大社が有名ですね!
10月は一般的に「神無月(かんなづき)」と呼ばれますが、
島根県では10月に全国の神様が出雲大社に集まるため、「神在月(かみありづき)」と呼んでいます。

そんな神様にゆかりの深い島根県ですが
今回は、神話にまつわる伝統芸能を紹介したいと思います。

石見神楽

島根県には世界に誇れる伝統芸能があります。
それが「石見神楽」です。
海外でもとても人気があり、海外公演も多く行われています。

ところで、「ヤマタノオロチ」の神話はご存知でしょうか?

「須佐之男命(すさのおのみこと)は、出雲の国である老夫婦に出会います。
この地では毎年大蛇が現れ、老夫婦の娘を一人ずつ食べていくというのです。
残された1人の娘、奇稲田姫(くしいなだひめ)を救うため、須佐之男命は大蛇退治に挑みます。
須佐之男命は大蛇に毒酒を飲ませ、酔った所を退治しました。
無事に大蛇退治を終えた佐之男命は、奇稲田姫と出雲の地で結婚しました。」

というお話です。

この「ヤマタノオロチ」を元にした石見神楽の演目が「大蛇(おろち)」です。
この演目は石見神楽の中でも特に人気があります。
衣装や道具、舞台上にある全てが華やかで美しい演目です。

石見神楽で使用する衣装です。

石見神楽で使用する衣装です。生で見るとより綺麗です。

石見神楽で使用する衣装です。

石見神楽で使用する衣装です。生地、糸の一つ一つが美しいです。

石見神楽が盛んな地域では、お面や衣装をそれぞれ作る工場があります。
また、ほとんどの家庭には玄関に般若のお面が飾ってあります。
これは、誕生日や新築、退職祝いなどの際に贈られることが多いからです。

実は、石見神楽で使用する衣装は数百万円します。
金糸と銀糸を多く使用して、一針ずつ丁寧に刺繍されています。
そのため、同じ衣装はひとつも存在しません。
石見神楽は動きが激しいため、お面は特殊な和紙を使用して軽く作っているなど工夫が多くあります。
豪華なお面や衣装も、石見神楽の魅力ですね。

浜田の夜神楽

島根県浜田市の三宮神社では、毎週土曜日に「浜田の夜神楽」公演が行われています。
毎週違う演目を、異なる神楽団体が舞っています。

ここで、休日は舞台観劇が趣味の私が考える
浜田の夜神楽公演の素晴らしいポイントを3つ紹介したいと思います!

1.原作を知らなくても楽しめる!

原作を予習していないと楽しめない舞台もある中
石見神楽は上演前に演目の解説をしてくれるため、初めて見る場合でも安心です。

2.舞台と客席の距離が近い!!

普段は遠くに感じる演者と舞台も
石見神楽なら手の届く距離にあるため、迫力と臨場感を味わうことができます。

3.チケット代が安い!!!

普段決して安いとは言えないチケット代を払っているわけですが
石見神楽はなんと500円で2演目を観劇できます。
しかも中学生以下は無料です。
回数券(12枚)も5000円で販売していますよ。

実際に石見神楽を観劇してみました。

ここまでくると、実際に石見神楽を体験したくなってきたのではないでしょうか。
私は念願の大蛇を観劇しました。
黙って見ていることが難しくなるほど圧倒されました。
太鼓のお囃子にのせて、自然と手拍子をしていました。
神話の中にも、笑いの要素を取り入れたりと、とても楽しい演目でした。

大蛇では、17メートルもある蛇体を人間が動かしています。
ただ、蛇体から人の姿が見えることは一切ありません。
これは「胴見せ」という大蛇の体を魅せる演出で、とても芸術的です。
大蛇の体が客席まではみ出す演出や、煙や花火の特殊効果もあり、
さらに神話の世界に引き込まれました。

終演後には衣装や大蛇に触れることができる時間があります。
私も綺麗な衣装を着てみたいと思いチャレンジしたのですが、想像以上に重かったです。
この衣装を着て激しく舞う演者さんはすごいなと感動しました。
このように、気軽に伝統芸能に触れることができるのは素晴らしいですね。

浜田の夜神楽公演終演後の様子です。

浜田の夜神楽公演終演後の様子です。

期間:2018年4月~2019年3月 毎週土曜日
場所:三宮神社(島根県浜田市相生町 1571)
時間:20時〜21時
料金:500円(中学生以下は無料)
回数券(12枚):5000円

浜田の夜神楽公式サイト

さいごに

ここまで、島根県の伝統芸能を紹介しました。
まだまだ魅力はたくさんありますが、少しでも伝わりましたでしょうか。
ぜひ、島根に来た際は神話の世界にも足を運んでみてください!